できるか「東電ムラ開放」!(東電が原子力部門組織改革:日本経済新聞)

 9月9日付・日経新聞によると「東電は原子力部門を社外の専門家主導で改革する。デール・クライン米原子力規制委員会元委員長、大前健一氏、桜井正史(事故調査委員会委員)、下川辺東電会長など専門家中心の新組織で事業運営を監視」とのこと。
 いささか遅きに失するとはいえ、やっと東電内部の組織にメスが入る。
東北電力女川発電所は福島第一原発と同系の沸騰水型軽水炉が3つあるが原子炉自動停止後、10時間で3つとも冷温停止させた。福島第一原発の大惨事は東電の前近代的管理体制が引き起こしたと言えないこともない。事故再発防止には原子力発電装置の安全性を問題にするより焦点を絞り込んで東電の人為的ミスの原因追及がポイントである。人為的ミスは備えさえあればいくらでも回避できる。「現場を知る」ことは真相解明の基本である。

 組織論から見た東電体質の欠陥は私のブログ(『うりたんのブログ』http://uritanhh.at.webry.info/)・8月24日付「福島原発事故調査継続・事故現場検証で原因の解明と責任の究明を」を参照いただくとして、ここでは記述しない。
ここでは東電の体質改革で是非、考慮してほしいことを述べる。

 一つは、リーダーシップの問題。東電は「福島原発事故は想定外」というが想定外とは、例外的なものというわけであるが、実は例外状況の中にこそ物事の本質がある。例外状況とは、秩序が崩壊している時のことで、秩序の再構築のために一番大切なことは「組織リーダーの決断」ということ。現状追従を正常化し誰も「決断」しない東電の体質を改めることは事故再発防止の根本課題だ。グローバルで競争激化の今日「現状維持や問題の先送りは退歩」なのだ。
 今から30年以上前にメーカーからの派遣で浪江町に行っていた義兄と「ウランの減衰期と人間への影響」に関して議論したことがある。彼は「それは後世に与えられた宿題」と言っていたが東電の事故対応をみると「面倒なことは先送り・やり易いことしかやらない」という姿勢に30年前と基本的な変化が見られない。

 次は「原子力ムラ」ならぬ「東電ムラ」からの脱却。「ムラ」に関しては多くの識者が語られているので論評は差し控えるが、これが東電から論理的、科学的思考を奪い「想定」の範囲を狭くしている。ある大学の先生からの又聞だが「IAEAには地下爆発だと考えた人がいた」とのこと。世界の人たちの「原発トラブル」の想定範囲と対策は日本に比べてはるかに広いのである。

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