【電力値上げと節電②】さらに踏み込んだ提言を!東電電気料金審査委員会

必要なのは東電の人心一新
=ホワイトカラーの削減を=
29日、東電電気料金値上げを審査する経産省の有識者会議「電気料金審査専門委員会」が行われた。経費査定の結果、コスト削減余地が大きいのは修繕費だという。そのためには高い修繕費で発注を許す組織に手をつけないことには根本的解決にならない。それは派閥に頼る東電経営体制を打破するためにも更なる人員削減に手をつけることだ。

東電をはじめとする電力業界の平均賃金は2010年度750万円、全産業平均を6割上回るという。20年前は35%高い程度だったそうだ。電力業界の高賃金は競争激化で他産業が人件費圧縮の結果電力業界の賃金が相対的に上がったというほかに電力業界が設備集約型産業だということも大きい。組み立て型産業などに比べて生産での設備依存度が高いから少ない社員で高い売り上げが得られる。極端な言い方をすれば発電設備と設備の保守要員(ブルーカラー)が企業存続の生命線なのだ。そうしたなかで東電をはじめとする電力会社は原価を反映した収入保障制度により、固定化された料金収入が得られて収益が保障されている。であれば東電のホワイトカラーたちは自分たち自身のコントーラビリティーを確保するために仕事を細分化、複雑化させ仕事と差配・裁量の範囲を広げ高い給与に見合う仕事を作り出そうとするのは当然の成り行きだ。これは電力会社に限らず「ぬるま湯的環境」を好む人間の本能であり、行きつくところは数の力によって自己権益を守ることに腐心し、社会や取り巻く環境の変化を回避、排除して組織を肥大化させる。我が国の官僚制度が今抱える問題と同じ構図だ。
今の東電はグローバル化や顧客志向の考え方に背を向けて社内や身内の理論と固有技術に固執したため市場の使い方や設計に関するスキルの蓄積が出来ず市場を活用した戦略を構築することができない体質、つまりホワイトカラーが競争と協調に知恵を出す21世紀型の企業になりきれないでいる。これが東電の実態である。端的に言うとバブル期に入社し仕事が給料に見合わない高給取りホワイトカラーがたくさん居りすぎるということだ。会社を筋肉質にするにはぜい肉を落とさねばならない。

電気料金
=料金構造を白紙から再検討すべき=
東電管内をはじめ全国的に今後の電気料金値上げは避けられないとしても火力発電への切り替えコスト、再生エネルギー買い取りコスト、事故の賠償コストが電気料金に上乗せされる。電気料金は電気事業法で決められ地域独占も認められている。民間企業でありながら政府に手厚く保護されているのは安価な電力の安定供給を電量会社が保障する見返りだ。しかし、原発事故以降、供給への信頼は崩れ原価を適正に判断する機能は失われている。料金値上げや電力不足は電力会社が地域独占などで与えられた責務を果たしていないということだ。
この際、電気料金構造を電力事情や節電に応じて料金変動などの価額政策のあり方も含めて白紙から再検討すべきだ。総括原価方式は電力安定供給を重視したため建設費、管理費などを料金で償還する仕組みになっているが、それが不必要な投資を生み、安易な事業多角化を招き過剰サービス提供につながっている。
公共料金は形を変えた税である。行政の対価として安易に料金が引き上げられていないか、事業の効率化で引き下げの余地はないのか。その他、通信、水道、ガス、道路、鉄道、航空の各運賃など公益事業料金の構造を見直すべきだ。

今や「エネルギーは国家なり」という時代だ。「電気料金審査専門委員会」や電力各社は賠償資金確保や「同時同量」なる内向きの目的達成という目先の問題解決を優先し電力の安価・安定供給などの社会的責任を後回しにすれば日本が前に進めなくなることを銘記してほしい。電力値上げや節電の影響で産業界は生産水準の落ち込みを回避できたとしてもコスト上昇と生産効率低下は避けられない。大企業のしわ寄せは中小企業に行き、製造のピラミッド構造の下部は計り知れないコスト増しになる。日本全体が販売時間短縮や販売活動低下で売上高減少を招き、それは人件費圧縮から雇用賃金に跳ね返る。需要が落ち込めば雇用が減少し国力を衰退させる。

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