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help RSS 【もし安部内閣誕生すればA】金融の量的緩和ではデフレ脱却はできない

<<   作成日時 : 2012/10/15 21:40   >>

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自民党安部総裁は11日の記者会見で日銀の金融政策に関して「思い切った量的緩和をすべきで今までの対応は不十分」「我が党が政権をとっていれば、政府と協調してデフレ脱却のため大胆な金融緩和をし、一方で2~3%の安定的なインフレターゲットを持つ方がいい」と語ったそうだ。

大胆な金融緩和とは具体的に何を指すのか?
安部総裁の「2~3%のインフレターゲット」ということはお札をジャブジャブ刷って国の累積財政赤字を解消しようということではないようで、市中から国債やETFなどの金融資産を日銀が買い入れるということなのだろう。ではどの程度の額を、どのくらいの期間買い入れるとデフレから脱却できるのか。

そもそも日本のデフレの要因は何か。それは98年以降の賃金下落。これは世界から見て日本のみの特徴であり、OECDデータでは1995〜2011年に日本は11%減。米国72%増し、ユーロ40%増し。日本では人件費の比率の高いサービス産業の商品価格はリーマンショック以降に下落が鮮明になっているという。また新興国の供給能力強化による正の供給ショックの影響は新興国向けの輸出比率が高い国・地域ほど物価や賃金の上昇率が低いそうで、根底は製造業の価格競争である。日本は価格競争に加えて円高に対応するため雇用を削減した。企業の労働コスト削減が進んだ結果、非正規労働者の増加などもあり所得格差が広がり、加えて人口減による消費支出減少、さらには少子化を見込んだ国内設備投資の停滞がデフレの原因だ。新興国の勃興という外生的要因と少子高齢化という日本の構造問題を日銀に頼る金融緩和政策で解決できるのだろうか。

日本全国の銀行預貯金残は貸出残を170兆円上回っており、日銀の包括緩和で70兆円という潤沢に供給された余剰資金の多くも国債買い入れに回り、企業への融資に回らないのが現状である。確かに伝統的経済学の「貨幣数量説」ではデフレは通貨供給量の問題だという。これは経済がほぼ自国で完結していた18世紀の話である。グローバル化した現在では、世界経済の状況次第では円キャリーなどを使った日本の余剰資金が新興国や商品市場を駆け巡ることになりかねない。
金融緩和で長期金利がゼロ近辺まで下がっても経済が動かずデフレ状況から抜け出せない今の日本の現状で2~3%の物価水準増加率をターゲットにしてそこに到達するまで金融緩和を継続するとしても経済成長率も物価も動かないであろうというのは、当座預金を目標に定め長期国債購入額増額をインフレ率が安定的にプラスになるまで継続するとした01年からの日銀の量的緩和に始まる「日本の失われた20年」で経験済みのはずである。

話を元に戻して「2~3%のインフレターゲットが達成できるまで国債など資産を買い入れ金融緩和」するとしよう。どこかの時点で市場が日銀による国家財政の肩代わりとみなせば、財政運営への市場の信認を失い、短期間で金利が急上昇する。日本の国債発行は中・短期債中心なので金利変動の影響を受けやすい。家計を原資とする銀行による日本国債購入は細る。低金利が長引き国債発行残を膨らませてきたツケは利払い費の急増という形で財政を直撃する。日本の財政運営が危機的状態に陥るまでの猶予は市場金利次第だ。日銀が通貨の信用でどの程度まで国債などの資産購入の余地があるのか、財政赤字がどこまで許容されるのか、すべて「見えざる神の手(市場)」の気まぐれに任さざるをえないのである。日本の財政破たん回避のためには財政再建にすぐ取り組み中長期にわたり継続する姿勢を市場に示すことしかない。
さもなければ「欧州危機」が来た道を歩むことになる。

結論をいえば、デフレの解決法はイノベーションで新産業を立ち上げ雇用量を増やすことだ。原動力は民間の投資だ。日銀は空前の金融緩和を実施中で企業は豊富な手元資金がある。有り余る資金をうまく国内投資に使われるように政策立案し政府と日銀が連係して機動的に後押しするべきだ。それはTPP参加や規制緩和などの内からのグローバル化、国内外の優れた人材を活用、育成する雇用政策や教育政策の転換である。デフレで金利が下げられないがどうしても経済刺激が必要だというなら政府が的を絞って効率化した財政出動を行うべきだ。今や、先進国でバランスシートが膨らむ中での資産購入は実体経済を刺激しないというのが通説になりつつある。
いい加減に安部総裁や自民党は金融政策の発動のみに問題解決の手段を求める考え方から脱却すべきである。もう一つは日本の「失われた20年」の教訓は経済が弱体化した後ではどんな金融緩和も其の効果が著しく減殺されるということである。

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